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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

「ですから――何よりもそれが当面の急です。てまえが思うには、この呉にも、曹操の隠密がかなり入りこんでいますから、すでにわが君が玄徳と面白からぬ感情にあることは、はや許都の曹操にも知れておりましょう。曹操は機を知ること誰よりも敏ですから、或いはもう使いを出して玄徳へ水を向けているかもしれません。早くなければなりません――この対策は」

「むむ。一朝、玄徳が魏と同盟するとなると、これは呉にとって、重大な脅威になる。――それをどう防ぐかだが、なんぞ、良策があるか」

「すぐにも都へ使いを上せ、朝廷へ表をささげて、玄徳を荊州の太守に封じるのが何よりと思いますが」

「…………」

孫権はおもしろくない顔をした。

張昭はたたみかけて、若い主君を喩した。

「すべて外交の計は苦節です隠忍です。玄徳に出世を与える。勿論、お嫌でたまらないでしょうが、その効果は大きい。何となればそれによって曹操は、呉と玄徳との間に破綻を見出すことができません。玄徳もまたそれに感じて呉を恨む念を忘れましょう。……かかる状態に一応現状を訂正しておいてから、呉としては、間諜を用いて徐々に曹操と玄徳との抗争をさそい、玄徳のそれに疲弊してきた頃を計って荊州を奪り上げてしまえばよいのです」