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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

けれどいくら死後の祭を盛大にしてやっても、なお恋々と故人の才を惜しんでは日夜痛嘆していたのは孫権自身であった。すでに乗り出してしまった大業に向って、まだ赤壁の一戦に大捷を克ち獲たきりである所へ、たのむ股肱を失ったのであるから、その精神的な傷手の容易に癒えないのも無理はなかった。

それに代る柱石として、魯粛を大都督に任じたものの、魯粛の温厚篤実では、この時代をよく乗り切って呉の国威を完うし得るかどうかすこぶる疑わしい。――それは誰よりも魯粛自身がよく知っていた。

「私は元来、取るに足らない凡庸です。周都督のご遺言といい、君命もだし難く、一応おうけ致したものの、決して天下人なきわけではありません。ぜひ、孔明にも勝るところの人物を挙げてその職にあたらせていただきとう存じます」

彼の正直なことばを孫権もそのまま容れて、しかし一体、そのような人物がいるだろうかと反問した。もしおるならば推薦せよといわぬばかりに。

三

「おります。ただ一人」と、魯粛は、主君の言下に、こう推薦した。

「世々襄陽の名望家で、統、字は士元、道号を鳳雛先生ともいう者ですが」

「おお、鳳雛先生か。