Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
もし長くお見捨てなくば、不肖ながら、犬馬の労をとって、共に微力を国事に尽しましょう」
聞くと、玄徳は、
「えっ。では、それがしの聘に応じて、ご出廬くださいますか」
「何かのご縁でしょう。将軍は私にめぐり会うべく諸州をさまよい、私は将軍のお招きを辱のうすべく今日まで田野の廬にかくれて陽の目を待っていたのかも知れません」
「余りにうれしくて、何やら夢のような心地がする」
玄徳は、関羽と張飛を呼んで仔細を語り、また供に持たせてきた金帛の礼物を、
「主従かための印ばかりに」と、孔明へ贈った。
孔明は辞して受けなかったが、大賢を聘すには礼儀もある。自分の志ばかりの物だからといわれて、
「では、有難く頂きましょう」
と、家弟の諸葛均にそれをおさめさせた。
孔明は、それと共に、弟の均へ、こう云いふくめた。
「たいして才能もないこの身に対して、劉皇叔には、三顧の礼をつくし、かつ、過分な至嘱をもって、自分を聘せられた。性来の懦夫も起たざるを得ぬではないか。――兄はただ今より即ち皇叔に附随して新野の城へゆくであろう。汝は、嫂をいつくしみ、草廬をまもって、天の時をたのしむがよい。