Japanische Klassiker mit Furigana
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
Lesen Sie 剣難女難 (けんなんじょなん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 243.807 Zeichen · 482 Bildschirme
生不動の名と共に、音に聞いたせいたかとこんがらが、怒れる両童子その者の如き勢いで詰め寄ったが、小六も曲者、びくとした気ぶりも見せず玉槍を構えたまま、
「そいつはご苦労千万だが、金井一角は今日はいない。また改めて出直して来い」
「飴でも食らえ!」
こんがらは一笑のもとに突ッ刎ねて、
「そんな甘手に乗って帰るほどなら、初めッからここへ面は出さねえ、たしかに楽屋にいると睨んで来たからにゃあ、このボロ小屋の蓆を一枚一枚引ンむいても、引き摺り出さずにゃおかねえのだ」
「云わしておけば無礼な奴、おらぬといったら金輪奈落一角はいない。足もとの明るいうちに帰れ帰れ」
「よし、じゃどうあっても匿まい立てするんだな」
「面倒くせえッ、せいたか! 楽屋へ踏ん込んじまえ」
「合点!」
バラバラッと蓆囲いを目がけて躍り込んで行くと、物蔭に隠れていた熊谷笠の大月玄蕃が、いきなりドンとこんがらの鳩尾を狙って突き出した当身の拳、
「むッ」
とよろよろと一人が倒れたのを知ったせいたかは眼をいからして物蔭の侍に斬りつけようとしたが、途端に、小六の手から離れた投げ槍がブーンと風を切って飛んだ。
蘭谷の山荘にいた頃から、鍛えに鍛えぬいた小六が、必殺の怒気をこめた投げ槍、わざと石突きの方を尖にして飛ばしたのが、狙いたがわずせいたかの横鬢に当ったので、彼は、