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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

つるさんの本。いろいろそうです。石坂の「若い人」の評ね、あんなのは、あのひとの弱点に立ってかかれているのです、当時の心理として。あの文章のよって立っている心理のありようについては、あの当時その原因をいねちゃんも私ももとより知る前だったから、何だか変だと二人で不賛意を表現したのでした。そういうこともやはり微妙にうつっています。けれどもあれが精一杯よ。キリキリよ。力量(箇人の)のことでは勿論多く云えますが、その枠の形の大きさでは一杯よ。

あれで、余り骨を折ったから、はやりかぜにかかるだろうと云っているほどですもの、あたりで。空気のわるさは旱天と云うとこんなかというばかりですものね。

二月六日にかいて下すったお手紙、けさ(七日)つきました。私は、ですから何だか毎日手紙頂いたような気よ。第四信とありますが、五信よ。

森長さんへのこと、岡林さんへのこと。わかりました。それは結構でしょう。森長さんへ二度目の分ほどいるでしょうか。今すぐわかりません、というのはね、何しろそんなわけで、大蔵省方面の条件の整備について、私大いにまわらぬ頭をひねっているのです。ところがそっちがまだ大体のプランというところまで組立たないので、この二三日のうちに底をはたいていいのかどうか。