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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

。わるくないでしょう? きょうかえったら原稿紙へ書いて見てもう一度見なおしましょう。(あら、となりの女のひとも手紙かいている)小説集は『三月の第四日曜』。内に入るのはそれと、「昔の火事」「おもかげ」「広場」「築地河岸」「鏡の中の月」「夜の若葉」もう一つ。「刻々」という題でかいたのをすこし手を入れて、別の名をつけて。三百枚ばかりです、短篇の方は二千しかすらないのですって。

もう一つの方は何部するのか。この間その係のひとが赤と紺の縞のネクタイして来て、何だか上っていて、その話しないでかえってしまいました。やっぱり同じぐらいかもしれず。短篇は松山氏にあとのは寿江子がします、私にしろというのだが、それは寿江子の方がいいわ、上手ですから。『昼夜随筆』というのも寿江子がしました。

『文芸』のつづきのは今昭和十―十二です。十二―十四と大体もう一二回で終ります、そしたら自然主義の時代のところをもうすこし直して明治初年(二十年以前)をすこしかきたして、それでまとまります。秋、本に出来ます。これはいつかいただいた題よ、『近代日本の婦人作家』ちゃんとしていていいこと。

そういえば、私が本のうしろに捺す印を黄楊で手紙の字からこしらえて、いつか押しておめにかけたの覚えていらっしゃるでしょうか。