轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
ばそれから後は自分の心がけ次第ですから、それでいいと思うの。島田の手つだいをさせられて云々というようなことがいつ迄もあってはいけませんものね。私はそこまでしたらもういいと思っている次第です。野原は或意味で心の持ちかたで底なしよ。その点、実によくない習慣です。気持にちっともしゃんとした自前のところがなくて、外の力を何とかつかうこと、それによって動くことしか考えていず、それは善意の場合でも依頼心のつよさとなって今度のように現れ、さもないときは利用するということになるのです。そういうことについて一家のカンが欠けている。お家の風のようになっている。だから頭の早い動き、というのもその間のことをクルクルと思い当るという程度になってしまってね。冨美子がましな娘であったらば、と思います。いずれにせよ、この二つの家の激しくいがみ合いつつ切れもせずというくされ縁に対して私は絶対中立ですが。
多賀子を来年の四月頃まで世話して、この夏休みフミ子を遊ばしてやって、それで私の役目はもう十分に終ります。というようなおはなし。
――○――
こちらでも切符で肥料を配給するようになってなかなか新しい事務が殖えて居ります。