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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
七月十三日(消印)
遂に中絶した。そのゲラが見つかって一九四七年実業之日本社より出版『婦人と文学』。
七月十三日(消印) 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
七月十二日
只今は午後の一時四十五分。この図書館の室はひろくて天井も高いけれども、今は大変眠たいの。ゆうべ蚊がひどくて夜なかパチリパチリやっては目をさまして。よんだ本がつまらなくて。つまらなくてもよまなくてはならなかったのですが。そちらもきっとこんなにムーとしているのでしょうね、きょうはムーとする日です、さっさとふればいいのに。
さっき御相談した本のこと、河出の。大変古いものだけれどまとめて見ましょうね。ここのかえりに林町へまわって作品目録を見て、河出の方でさがして貰いましょう。思いがけないこともあるものです。
それから手紙のことね、あれはフセンをつければいいのですって。きっとそうだろうと思いましたが。あたりまえに紙を切ったのにちゃんとした所をかいて、左記へ御転送下さいと、貼りつければいいのです、そのままの上から。池袋から来て仲町で上野ゆきにのりかえるとき、むこうを見たら郵便局があったから、一寸かけて行ってききました。