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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

この間の羽織のお礼ね。美味しい柿。あなたは森本というその家を御存じかしら。ハワイからかえった人が今の主人で、薄肉色のソフトなんかかぶって、麦かりをしているお爺さんです。その娘さんやっぱりハワイ生れ、ハワイ育ち、とこやさんです。ところが、一二年前すこし気が妙になって、今はしかしいい婿さんもって落付いているそうですけれど。そこの柿よ。五銭ぐらいのよし。東京では二十五銭ぐらい。

この間からずっとくりかえし連続しているお手紙、実に実にいろいろよくて、私の餌じきのようよ。しかも、そこには数行のやさしい詩の響も交って。私はやっぱり折々大変詩をよみたいと思います。

ああ、はじめの方にかいた女の作家たちの動きについて、あれでは何が何だか分りませんから、もすこし補足すると、文芸家協会が中心になって、十二三の文学団体をあつめ、各※(二の字点、1-2-22)二名ずつ委員を出して文芸中央会というものをこしらえました。私は文芸家協会員、評論家協会に入っているから別にどうということはないと考えていたら、そこへ一つの婦人団体の代表として入っていた長谷川時雨(もとの『女人芸術』