轻松读懂日语经典作品
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
ほら、この名刺に電話番号が書いてある」
千二は、佐々にいろいろと、たしなめられたり、たのまれたりして、警視庁を出ていったのである。
そこは、桜田門のそばであった。千二はふたたび自由の天地に放たれたことを喜び、まるで小鳥のように、濠端をとびとびしながら、日比谷公園の方へ駈出していった。
公園の垣根のところまで来ると、千二は、そこに一台のりっぱな自動車が、運転者もいないで放りっぱなしになっているのに気がついた。
公園のそばに、放りっぱなしになっている無人自動車は何であったろうか。
千二は、人一倍機械なんかが好きであったから、このりっぱな自動車を見ると、そのまま通りすぎることが出来なくなって、自動車の窓のところから、内部をのぞきこんだ。
美しいスピード・メーターがついているし、ハンドルも、黒光りにぴかぴか光っていて、まだ倉庫から町へ走り出して間もない外国製の自動車であることが、千二にもよくわかった。
「ふうん、ずいぶん、りっぱな自動車もあればあるもんだなあ」
彼は、ガラス戸におでこをこすりつけながら、思わずひとりごとを言った。
「ああ、ぼっちゃん。少々ごめんなさい」