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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
70 地底戦車
「さあ、それが、よくわからないんですが、敵の立てている旗を見ると、むらさきの地に、まん中のところに白い四角をくりぬいてあります」
「なに、むらさきの地に、まんなかのところが白い四角形にぬいてある旗? はてな、どこかで、見たような旗だが……」
「なにしろ、クイクイ岬のわが兵営が、いきなり、焼きうちにあったのです。兵営は全滅です。そこへ、いまの旗を立てた軍ぜいが切りこんで来たのです」
「むこうの兵は、どんな、かたちをしていたか」
「それが、みんな胸のところと背とに、いま申した白四角形のむらさき旗をぶらさげているのです」
「はてな。むらさきに白い四角形の旗というと」
丸木は、じっと考えている。
千二はそばにいたが、その白四角軍がどこの兵であるか、ちゃんと知っていた。それは、ペペ山にたてこもって兵をあげたロロ公爵とルル公爵の軍ぜいに違いない。
丸木は、そこまで気がつかないから、首をぐらぐらとふって、
「どうもよくわからん。しかし、わが兵営を焼きうちにするなどとは、ふとどきな奴ばらだ。火星の兵力を、一手ににぎっているおれの力を知らないらしいな。よろしい、おれがいって、そのあやしい敵をみなごろしにしてくれるぞ。