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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
48 なさけの先生
そのポンプを動かすと、袋の中の空気がどんどん出ていく。そうして圧力が低くなる。圧力計の指針がぐっと左に動いて、赤いしるしのついているところまで来ると、そこでポンプは、しぜんにとまるのであった。
それまで怪人丸木は、ぼんやりと立っていたが、ポンプがとまると、彼は急に元気になる。
彼はまず例の長いマントを、するりとぬぐ。マントの下は例の通り、太いドラム缶の胴に、西瓜のような頭がのっており、手や足と来たら、針金の少し太いやつを組立てて作ったような、妙に細いものであった。
彼は、手を上にのばして、まず大きな頭をすっぽりとぬぎ、下におく。
これがすむと、胴中に手をかけて、こそこそやっていたかと思うと、そのドラム缶のような胴が、真中から、たてに二つにわれる。
すると中から、赤黒い異様な生物が、大きな目をぎょろりと光らせて、はい出して来る。まるでたこのようなかっこうだ。頭の下には、胴がほとんどなくて、たくさんの根のようなと言うか、触手のようなと言うか、へんにぐにゃぐにゃした触手が生えている。
彼はそのぐにゃぐにゃした触手を、袋の底にいっぱいに広げる。その時頭は、もちろん敷物の上においたフットボールの球のような有様だ。