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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

59 命中また命中

新田先生も、千二も、ともに大よろこびであった。

「博士、うまくいきましたね。ばんざいです」

「すごいなあ、この大空艇は」

博士は、べつに、それほどうれしそうな顔をしなかった。

「これくらい、なんでもない。目ざす相手は火星兵団長の丸木だ。たたかいは、これからだよ」

博士は、気をゆるめなかった。

そのとき、千二少年が、おどろきのこえをあげた。

「あっ、きました、きました。新手の宇宙艇が、こっちへとんできます」

「うむ。森の中の大江山隊を攻めていた火星兵団が、われわれに気がついたのじゃ。そうじゃろう、宇宙艇が五台ともやっつけられたので、これはたいへんというわけじゃろう」

「こっちへきます。みんなきます」

「千二、丸木ののっている宇宙艇は、まだみつからないか」

「ああ、博士、いました!」

「え、いたか。どこに」

「先頭から三番目の宇宙艇です。左からかぞえて、三番目になります」

「うむ、あれか。なるほど、赤い三角旗のようなものが見える。――おい、新田、ガス砲の用意を! こんどは、なかなか骨が折れるから、そのつもりで……」

「はい、しっかりやります」

「千二も、しっかり見張をしているんじゃぞ」