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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
45 おそろしい仮定
博士は、そうだとは言わなかった。が、そうでないとも言わないところをみると、たしかに火星からの通信に違いないと、先生はさとってしまった。
「博士。火星人が動物でないと言うのは、ほんとうですか。動物でなければ、一体、何ですか」
「ふうん、そのことだ。が、人間には、とてもむずかしすぎる問題で、言ってもわかるまい」
45 おそろしい仮定
実に奇怪な話ではある。火星人は、動物でない――と、佐々刑事は言うのだった。
蟻田博士は、それについて、いくら新田先生に説明してもわかるまいと言って、話をしようと言わない。
新田先生は、ぜひともこの重大な、なぞの言葉を解いてしまいたいと思うのだった。これは博士の力を借らずに、自分の力で解いて、博士にぶっつけるより外はない。
そこで新田先生は、自分で、このなぞの言葉にぶっつかった。
(火星人は動物でない――と言う。では、いったい何であろうか)
動物でない――と言うと、植物か鉱物か二つのうちの一つであろう。しかしそれはあまりに変なことだ。
なぜと言って、人間は動物であり、犬や猫も動物である。動物は、文字で書いても、動くものと書く。だから動物は、動けるのである。