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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
58 遮蔽網
なあんだ、そんなことだったか」
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冷却管は、いつのまにか、うまくなおっていた。博士は、それで、やっとあんしんした。今や大空艇は、音たかく甲州の空をめがけてとんでいく。
「博士、冷却管の故障を見つけにいったところ、そこに、この少年がいたのです」
「なんじゃ、その少年がいたというのか。どこかで、見かけたような子供じゃが、だれだったかな」
「千二少年ですよ」
「千二少年? そうか、そうか。おもいだしたよ。天狗岩で、火星のボートを見つけたのは、この少年だったな」
「そうです」
「それから、火星人を見たのも、わしをのけると、この千二少年がはじめてじゃ。しかし、なぜ、となりにいたのかね」
そこで先生は、千二にかわって、千二の身の上を話した。
千二が、丸木につかまり、それから電気帽をかぶせられて、情心の先生をしているうち、電気帽のねじがゆるんで、下に落ちたため、われにもどり、ここまで、にげもどったいきさつを、話していると、
「もういい、話はそのくらいにしておけ。火星兵団の宇宙艇が、向こうに見えて来たわ」
「えっ、見えましたか」
「いるわ、いるわ。わが突撃隊のいる森の上に群れている。