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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

「だが、もうそのうちにへ蟻田博士が、かえって来そうだから、早いところ、床下を探検して見よう。なるべく、足音を忍ばせ、先生のうしろについておいで」

新田先生は、千二の肩に手をおいて、はげますように言った。

さあ、柱時計の暗号鍵によって開かれた床下には、一体何が秘められているのであろうか。

二つに左右に割れた床の穴に近づいて、下をのぞくと、そこには古びた木製の階段がついていた。懐中電灯をつけて、その階段の下の方を照らして見たが、光がよわくて、よく見定めることが出来なかったが、とにかく階段は、かなりはるか下までつづいているようだった。

先生は、先になって、その階段を踏み、しずかに下りはじめた。古びた木製の階段は、ぎちぎちと音を立てた。

この階段は、大きな煙突の中に仕掛けてあるようなかっこうをしていて、まわりは、厚い壁でとりかこまれていた。だから、ちょっと靴の先が階段の板にぶつかると、とても大きな反響がした。

22 怪動物

真暗な階段を、新田先生と千二少年とは、足音をしのばせつつ下りていく。

その階段は、なかなか長くつづいていた。まるで、ふかい井戸の中にはいっていくような気がした。