轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
ひゅう、ひゅう、ひゅう。
地底から、かすかに響いて来るその気味の悪い怪音は、一体、何であったろうか。
ひゅう、ひゅう、ひゅう。
誰かが、地底で、口笛を吹いているように聞える。
だが、まさか、こんな地底に、人間がいるとは思われない。
では、機械の音ででもあろうか。
新田先生と千二とは、よりそって、なおもその怪音に聞入った。
「千二君、機械の音にしては、何だかへんだね。だって、早くなったり遅くなったりするようだよ」
「そうですか。機械の音でないとすると、何でしょうか」
「どうも、わからない」
と、先生は吐きだすように言った。
「もし、地底に、誰かがかくれているのだったら、われわれは今、たいへんあぶないことをやりはじめたことになるのかも知れない。と言って、せっかくここまで来たのだから、このまま引きかえすのも残念だ」
新田先生は、どうしようかと困っているらしい。
「先生、やっぱり、下へおりてみようではありませんか」
と、千二は、勇敢に言った。
「下へおりると言うのだね。よし、そんなら、行ってみよう。さらに一そう用心をしておりて行くのだよ」
それから二人は、さらに足音を忍ばせて階段をおりて行った。