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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
私は、しんけんに、お教えを乞います。あの丸木という人は、何者なんですか」
「あの丸木かね。あれこそ、火星兵団の一員だよ」
「えっ、火星兵団の一員?」
よくやく博士から釣りだした答えであったけれど、課長は、事の意外に、思わず大きなこえで反問した。
「そうだとも。火星兵団のことについては、ずっと前に、わしが君たちに警告した。そうしてわしは変だと言われたが、丸木こそ、その一員にちがいないと思うのだ」
博士は、たいへんなことを言出した。
(丸木という怪人こそ、火星兵団の団員だ!)
蟻田博士は、大江山課長の前で、そのように言切ったのだった。
火星兵団――というのは、さきに蟻田博士が宇宙からひろいあげた言葉であった。そうして、蟻田博士は、そのことを放送したため、大事件を起したことは、読者も知っておられる通りである。だが、大江山課長は、この火星兵団のことをちょっと忘れていたかっこうだ。今、博士の口から、火星兵団という言葉を聞いて、はっと思い出したのであった。
(そうだ。この蟻田博士が、いつかこの火星兵団のことで、ばかばかしい警告放送をやったことがあったが……)
大江山課長は、火星兵団のことを、前の時のように、今もばかばかしいと、片附けるわけにいかなくなった。