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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

「しっかり頼みますよ、大江山さん」

「いや、よくわかりました。早く知らせてくれて、ありがとう」

「大江山さん。私が火星兵団からうばって来た変話機は、大変重宝なものです。これを使えば火星人の話が、ちゃんと日本語になって聞えるのです。この機械は、いつでもお貸ししますよ」

「ありがとう、ありがとう」

と、課長は厚く礼をのべ、

「しかし、火星人は、先生を一生懸命探しているだろうから、油断がなりませんよ。わしも、先生のことが心配だから、誰か腕利の警官をつけて上げましょう。体がよくなったら、先生、あなたも、ぜひわれわれに力を貸して下さい」

「はい、わかりました。私は、すこし寝たいと思います。その上で、火星人と大いに戦いますよ」

そこで、先生は電話を切った。

警視庁では、先生のこの報告には、おどろきもしたがまた喜びもした。

早速全国に手配をして、火星人に備えることとした。

さて火星人は、どんな手を使って、人間狩をするであろうか。

37 石けりの子供

火星兵が、人間狩をはじめる。

何と、世の中は変ったことであろうか。その昔、地球人類は、火星へ攻めていこうなどと言うことを考えた時代もあったが、今はあべこべに、いつの間にやら、火星兵におびやかされる世とはなったのである。