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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
火星の外に、人間に近い生物のいる星はないのであるから……。
だが、そう言う人々は、だんだん火星人の腹黒さがわかって来るとともに、口をつぐんでしまった。彼らもやはり火星人のため、人間が奴隷のように使われることが、いやだったのであろう。
この、まことによくない火星人の心掛は、どうして起ったのであろうか。火星人は、みな悪者の生まれかわりであろうか。これから後、だんだんと、火星人の残忍な行いが、読者諸君の前にあらわれて来るであろうが、火星人こそ、人間の考えではとてもわかりっこないほどの奇怪な生物であったのだ。火星人が、なぜそれほど平気でむごたらしいことをやるか、その謎は、やがてはっきりするであろう。恐しい強盗殺人犯どころか、鬼畜にもまして、火星人は冷たい心の持主なのだ!
下町の、とある横町の道ばたで、女の子が五、六人、チョークで白い輪をかいて、楽しそうに石けりをしていた。
その時、向こうの辻に、黒い帽子に、黒い長マントを着、黒い眼鏡をかけた同じような姿の人が、五、六人あらわれた。
長マントの連中は、辻のところで、こっちの方を見た。女の子たちが、楽しげに遊んでいるのを見ると、彼らは、何事か話し合っていたが、そのうち、あまり広くもない横町を、一列になって進んで来た。