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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
むかし、この火星へアリタ博士というのがやって来たが、彼などは、なかなかすぐれた頭を持っていた。ああいう連中に見せたら、後がよくない」
「ですがペペ王、モロー彗星は、あと十日ぐらいして地球を粉々にこわしてしまうのですよ。ですから、たとえ宇宙艇を人間に見せたところで、あと十日では、そのうちの一台だって作り上げられませんよ。心配は御無用です」
丸木は、落着き払って言った。
「ふん、まあ、せいぜい気をつけてくれ」
と、ペペ王はようやく折れた。
「で、その占領された宇宙艇は、この後どうなさるのですか」
と、今度は丸木がたずねた。
「うん、仕方がない。中にいる火星人には気の毒だが、宇宙艇ごと、粘液で、とかしてしまうつもりだ」
と、ペペ王は放言した。
50 連合脱出隊
中天にかかる恐怖の星モロー彗星は、日ごとに大きくなり、光力を強めていった。
もうそのころには、夜間だけではなく白昼でさえも、モロー彗星が空に浮かんで見えるのだった。
夜になると、モロー彗星は、にわかにらんらんと輝き出すのであった。その大きさは、もう月の半分ぐらいになった。月が空に二つ、かかっているようにも見える。