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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

隊長はそれを見ると、剣をとりなおして、みずから大力の火星人にぶつかっていった。

「あっ、あれは大江山さんだ、捜査課長だ!」

と、新田先生がさけんで、思わず前へ、とびだした。

大江山捜査課長だ!

課長は、怪人にとびついた。

火星人は、おこったような声を出して、課長をどうんと、つきかえした。

課長は地上にひっくりかえった。体をひどく打ったらしく、課長はしばらく地上に体をくの字なりに曲げていた。――何しろ火星人の力ときたら、人間の十人力ぐらいのは、ざらにいる。

「くせ者! まだ降参せぬか!」

課長は、やにわに起上ると、また火星兵団の怪人にとびついていった。

火星人は、目を光らしたかと思うと、とびついて来る課長を、横あいから触手で強くはらった。

「あっ!」

課長は、顔を押さえて、その場にどうと倒れてしまった。

その時突然、木陰から五、六人の火星人が現れた。

新田先生は気が気でない。早くガスピストルで火星人を撃ってやりたいと思ったが、博士がピストルを撃つまでは、決して撃ってはならないということになっているので、こまってしまった。

「博士、早くピストルを……。今、倒れたのは大江山課長ですよ」