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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

僕をどこへつれていってくれるのですか」

「まず、おれの屋敷へいこう」

「あなたの屋敷ですか。何かおもしろいものがありますか」

「おもしろいものならいくらでもある。第一、おれが地球に関するいろいろなものを、どのくらいたくさん、あつめているか、地球博物館というのを見せてやろう」

千二は、これを聞くと、首をふって、

「ああ、そんなものは、もうたくさんです」

「なぜだ。何がたくさんだ」

「だって、丸木さん。僕は地球の人間だから、地球博物館なんか、ちっともおもしろいことはありませんよ」

「ああ、そうだったな。じゃあ、土星から逃げて来た動物を見せてやろう。そいつはもう数万年も飼ってあるのだ」

「えっ、土星の動物ですって」

そう言っているとき、どこからあらわれたか数人の火星兵が、丸木のそばへとんで来た。

「ああ、兵団長。わが軍は苦戦ですぞ。すぐクイクイ岬へおいで下さい」

70 地底戦車

火星兵団長の丸木のところへ、三人の部下が伝令にやって来て、クイクイ岬でわが軍は苦戦をしているというのだった。

丸木は、目をぐるぐる動かして、おどろきの表情を示し、

「わが軍が苦戦だというが、一体、何者とたたかっているのか」