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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

「丸木さん、それはよくない考えだよ。きっと、今に自分で自分がわるかったと、さとるときが来るだろう。僕は、ほんとうの力もないのに、からいばりをしたり、むちゃをする者は大きらいだ」

「なにを。千二、なまいきな口をきくと、ただではおかないぞ」

そう言っているとき、はるかのかなたから、ごうごうと大きな音が近づいて来た。

丸木兵団長は、その音を聞きつけると、とびあがってよろこんだ。

「ああ、来たぞ。地底戦車隊だ。さあ今にみろ。ロロ公爵も、元の王子も、これで灰になって空へまいあがるだろう。どりゃ、一つゆるゆる見物するかな」

と丸木は、にやりと笑って、ペペ山の方にむきなおった。

71 硝煙の岡

千二少年は、ペペ山がこれからどうなるかについて、しんぱいであった。

しかし、丸木のようすを見ていると、丸木はペペ山の爆破に夢中になっていて、千二のいることをわすれている。

(あ、今だ。にげだすのは……)

ペペ山のこともしんぱいだが、千二は、早く蟻田博士や新田先生のもとへ、かえりたかった。それで千二は、丸木のすきをうかがって、そこをにげだした。

にげだしたはいいが、どっちの方へいっていいのか、わけがわからなかった。