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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

と言われた怪ロケットの出発するところだったらしいので、さっそくこれは東京へ帰って、別な方面から調べたがいいと思ったからである。

両国駅のホームで電車から下りた新田先生が、階段を下りて外に出ようとした時、

「やあ新田さん、どうしました」

と、声をかけられた。

その声のする方をふり向いて見ると、そこには背広服の紳士が立っていて、やあと帽子を取った。

「やあ――」

と、新田先生は挨拶を返したが、その紳士の顔は、どこかで見たおぼえがありながら、どうも思い出せなかった。

「はて、あなたは、どなたでしたかしらん」

「おや、もうお忘れですか。私は、捜査課長の大江山ですよ」

「ああ、そうだ。大江山課長でしたね。いや、これは失礼しました」

と、先生は、その失礼をわびたが、その後で首をかたむけ、

「しかし、どうもおかしいですね。僕がお目にかかった大江山さんは、もっとお年をめしていた方のようでしたが……おつむりなども、きれいさっぱりと禿げておられましてね」

それを聞いて、大江山課長は、苦笑した。そうして課長は、新田先生の耳のそばへ口をよせると、低い声で、

「いや、はげ頭は、あれは、私が変装していたんですよ。