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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
07 一九四〇年(昭和十五年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页
東京から一時間とすこし。二階だけかりるのね。ここにはずっと住んでいる人もあるし、いろんなものに不自由しまいかと思います。これで、こまごま何がない彼がないで案外やっかいなものよ。
眼はやっとどうやら眼鏡はおさまったようです、能率はまだ低いと思います、きのうは、でも六七枚、お客の間にどうやらかきましたが。これから『新女苑』の例月の二十枚、『文芸』『婦人画報』の二十枚があります。『文芸』のは最終の部分になるでしょう。
「心の河」写してくれた人たちが、作品として、今日の若い女のひとの心の問題や気持に近くて是非ほしいというし、その意味では私も心をひかれるので、やはり入れることにしました。作品として客観的にあらわれた意味の点から入っていてもいいと思ったので。「小祝の一家」をすこしところどころ削って入れて、「日々の映り」というあいまいの題で書いたのをすこし手を入れて集めたら、いくらか系統だつのだろうと思います。「刻々」ね、あれは私自分であなたに云いまちがえたのよ、「その年」というの、母の心をかいたものは。「その年」というのは短篇集にいい題でしょう。ですから「日々の映り」