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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

に出ていました)。ひどい下らない人間がゴソゴソしている証拠です、勿論こんな滑稽なことがそのまま通用しますまいが。『短歌研究』『俳句研究』が研究社の『英研』と一つかこいで、青年男女のためのものの中に入っているとは! 岩波の『文学』『教育』『哲学』が、博文館の将棋雑誌と一つ枠とは! 国辱ということを真面目に考えたことがあるのでしょうか。当今の策士は、日本を愛す真心なんてどこにもっているのでしょうと思います。十年二十年将来の日本を、どうなると思っているのでしょう。そういうことについて沈思しないおろかものが、フランスは文化主義でそのためにああなったというそらごとをおしつけるのでしょう。ゲーテはどうしてフランスに行ったでしょう、ねえ。

眼はよく気をつけています。それに、きょうは一日在宅だから、正規の方法で糖をしらべる仕度をして居ります。この間あなたが内科的のことをもしらべよとおっしゃったとき、春、ちゃんとしらべて大丈夫だったからいいと思いましたが、やっぱりたしかめます。一番こわいのはあれよ、うちで皆やって居りますからね。頭を使うのが一番よくないなんて。

それから、汗が出ないというのは何と体のつかれをへらすでしょう。