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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

07 一九四〇年(昭和十五年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 289,044 字 · 575 页

青空文庫

そして豆腐の味噌汁が美味いとおかわりしていた頃よ。

こういうやりかたはようございました。きょうが休みなので、みんなうれしくのんびりして、おみこしをあげなかったわけです。午後のお茶というのはいいことね。そして、もしのこるとすればああいうあっさりした夕飯で。うちのものがひどくくたびれなくていいと思いました。

きょうはこれからどっさり仕事いたします。カーネーションがかすかに匂って居ります。あの菊の花咲いたでしょうか。いい題や、そのほかいいものどっさり頂いたけれど、その上なおよくばって手紙待っていたのに、きょうもまだつきません。上下二巻の物語、やっぱり同じめぐり合わせでツンドク休日におかれているのでしょうか。

タカ二さんから久しぶりで手紙が来ました。それは十六日についたのですが、なのに一流の文体のざれ文というのが余り笑えるから御目にかけます。少し古風ゆえそのつもりで耳立てておききあるべし。「いまだのどかに暮らす頃なりしか。顕治をその二階借りする部屋に訪れ、女を口説くにはフットボールの心がけなからざるべからず。タックルせざるべからずなど例の高声にひとりうち語る。