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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
一人の部下は、あれも怪しいと、矢をつがえて、うしろから放った。
いくら射っても、矢はヘロヘロと地に落ちてしまった。その間に、童子はわが家へとびこんで、もっと大きな声して泣きぬいていた。
翌る日、童子の親が、王宮へ謝まりにきた。――きのう家の腕白が、お城の大将にむかって、羊を殺されたいまいましさの余り、悪口をたたいて逃げたそうですが、今朝起きてみると、一夜のうちに、死んだ羊がみな生きかえって、いつものように牧場で群れ遊んでいる。ふしぎでたまりませんが、事実なので、何はともあれ、小せがれの罪をおわびに参りました――というのである。
今朝、許※(「ころもへん+睹のつくり」、第3水準1-91-82)の報告を聞いていたところへ、またこの奇怪な訴えだった。曹操は、悪寒がしてきた。
「どうあっても探しだせ。どうあっても打ち殺してしまわねばならん」
王宮の画工を招いて、左慈の肖像を画かせた。その人相書を原本として、各地へわたり、数千の同じ図を配布した。
「召し捕りました」
「捉えました」
三日もするうちに、各県郡から四、五百人も同じ左慈を差し立ててきた。王宮の獄は、左慈だらけになってしまった。