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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
なぜならば、そのどれを見てもびっこで、眇目である。そして藤の花を冠にさし、青い衣を着ている。
「よいよい。いちいち調べるのもわずらわしい」
曹操は命じて、城南の練兵場に、破邪の祭壇をしつらえさせた。そして羊や猪の血をそそぎ、四、五百人の左慈を珠数つなぎにひいて来て、一斉に、首を刎ねてしまった。
すると、屍の山から一道の青気がのぼって、空中に、霧の如く、ひとりの左慈が姿を見せた。左慈はそのとき、白い鶴に乗っていた。そして魏王宮の上を、悠々と飛翔しながら、やがて掌を打ちたたき、
――玉鼠金虎ニ随ッテ、奸雄一旦ニ休マン。
と、宇宙から呼ばわった。
曹操は、諸将に下知して、雲も裂けよと、弓鉄砲を撃ちかけた。すると、たちまち狂風吹き起って、沙を飛ばし、石を奔らせ、人々は地に面をおおい、天に眼をふさいだ。
この日、太陽は妙に白っぽく、雲は酔人の眼のように、赤い無数の虹を帯びていた。市人も、耕田の農夫も、
「これはいったい何の兆しだろう?」と、おそれ怪しみながら、茫然、天地を仰いでいたが、そのあいだに、城南の練兵場から、黄いろい砂塵が漠々と走って、王宮の門を入って行ったのを見た者があるという。