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さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁

青空文庫

「楊将軍、高将軍のお戻りであるぞ。開門開門」

昼間の出来事は何も知らない関門の蜀兵は、声に応じて、

「おうっ」

と、鉄扉を八文字に開いた。

「すすめっ」

喊声をあげながら、怒濤の兵は関門へ突入した。ほとんど、衂らずに、※(「さんずい+倍のつくり」、第3水準1-86-78)水関は占領された。

玄徳は直ちに、諸軍をわけて要害の部署につかせ、

「蜀すでにわが掌にあり」

と、三度の凱歌をあげさせた。

山谷のどよめく中に、庫中の酒は開かれ、将士は祝杯をほしいままにした。

玄徳も昼から酒に親しんでいたので、夜半から暁にかけて、幕僚の将を会して杯をかさねると、泥のように酔ってしまった。

大きな酒瓶にもたれて、彼は前後も知らず眠り始めた。ふと、眼をさましてみると、※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統はまだ独り残って痛飲している。

「まだ、夜は明けぬか」

※(「广+龍」、第3水準1-94-86)統は笑って、

「とうに小鳥がさえずっていますよ。どうです、もう一献」

「いや、夜が明けたら、酒どころではない」

「でも、人生の快味は、こういう時ではありませんか」

「そうだ。ゆうべは実に愉快だったな。