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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
けれど、彼のことばは、決して一場の酔言ではなく、そうした気持は、常に抱いているものに違いない。
その証拠には、やがて勅使が帰ると、すぐその後で、蜀の蹶起をうながさんと、彼も直ちに成都へ上っている。
ふかく桃園の盟を守って、ともに誓っていることは、皇帝玄徳といえども今も同じであった。身の老齢を思い、一たん人生の晩節を悟って、
(我れ呉と倶に生きず)と、宣言してからの彼は、以来毎日のように練兵場へ行幸して、みずから兵を閲し、軍馬を訓練し、ひたすらその日を期していた。
けれど、孔明を始め、社稷の将来を思う文武の百官は、
(陛下には、まだ九五の御位について日も浅いのに、ふたたびここで大戦を起すなどは、決して、宗廟の政を重んずるゆえんでない)と、反対の説が多く、ために、玄徳も心ならずも、出兵を遷延している状態であった。
折ふし張飛は成都へ出てきた。
その日も玄徳は朝廷を出て、練兵場の演武堂におると聞き、彼は禁門に入るまえにすぐそこへ行って帝に拝謁した。
その時張飛は、玉座の下に拝伏するや、帝の御足を抱いて、声を放って哭いたということである。
玄徳もまた張飛の背を撫でて、