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さんごくし
三国志(七)
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。
N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁
「では、あなた様は、関将軍のご子息でございますな」
「されば、その関興だが」
「この地は、かつて関将軍が治め給うた領地でした。将軍の生けるうちすら、わたくしどもはご恩徳を頌えて、家ごとに朝夕拝しておりました。いわんや今、神明と帰し給うをや」
老翁は、そういって、関興をねぎらい、この奇縁をよろこび、床下に蓄えていた酒瓶を開いて夜もすがら歓待した。
すると深夜、外から扉を烈しく叩く者があって、
「開けろ。ここを開けろ。それがしは呉の大将潘璋だが、道に迷って困却いたした。朝まで母屋を貸してくれ」と、大声して訪れた。
関興は突っ立って、
「あらふしぎ。これぞ亡父の引き合わせであろう」と、外へ躍り出るや否、
「父の仇、潘璋、逃げるなかれ」と、組みついた。
不意をくった潘璋は、組敷かれて、ついに首を掻かれてしまった。関興は歓喜して、その首を馬の鞍わきにくくりつけ、老翁に別れを告げて立ち去った。
すると麓のほうから潘璋の部下の馬忠が上がってきた。見ると、主人の首を鞍につけた若武者が降りてくる。しかもその手に抱えているのは、主人潘璋が、関羽を討ったとき功によって呉王から賜った、関羽が遺愛の有名なる偃月の青龍刀だ。