輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

さんごくし

三国志(七)

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《三国志(七)(さんごくし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N1,點詞查義。

N1 · 挑戰 · 新字新假名 · 371,916 字 · 744 頁

青空文庫

と、嘆息した。

聞く者みな哀れを催したが、ひとり趙雲は、然らずと、かえってそれを孔明の小乗観であると難じた。

「生々流相、命々転相。象をなしては亡び、亡びては象をむすぶ。数万年来変りなき大生命のすがたではありませんか。黄河の水ひとたび溢るれば、何万人の人命は消えますが、蒼落としてまた穂は実り人は増してゆく。黄河の狂水には天意あるのみで人意の徳はありませんが、あなたの大業には王化の使命があるのではありませんか。蛮民百万を亡ぼすも、蛮土千載の徳を植えのこしておかれれば、これしきの殺業何ものでもございますまい」

「ああ。……よく云って下すった」

孔明は趙雲の掌を額にいただいてさらに落涙数行した。

さるほどに、一方南蛮王孟獲は、後陣屋にあって、まだ烏戈国兵の全滅を夢にだも知らずにいた。

ところへ約千人ばかりの蛮兵が迎えにきて、

「烏丈国王には藤甲軍をひきいて、さしもの蜀勢を追いつめ追いつめ、遂に、盤蛇谷へ孔明を追い込みました。大王にもすぐ来られて、ともに孔明の最期をご覧あれとのお伝えです」

聞くや孟獲は、

「しめた。孔明も百年目だ」

と、直ちに大象にのって、部下総勢と共に、盤蛇谷をさして急いできた。