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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(五)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme

Aozora Bunko

「いよいよ明朝は発向しますが、君のご決心にも、もうご変化はありますまいな」

「この期に至って、念にも及ばぬことではないか。……ただ、いまも眠りにつきかねていたのは、如何せん、魏に対して、呉の兵数の少ないことだけだが」

「そうでしょう。実は、その儀について、退出の後、ふと君にもお疑いあらんかと思い出したので、急に、夜中をおしてお目通りに出たわけですが。……そもそも、曹操が大兵百万と号している数には、だいぶ懸値があるものと自分は観ております」

「もちろん多少の誇大はあろうが、それにしても、呉との差はだいぶあろう。実数はどのくらいか」

「測るに……中国の曹直属の軍は十五、六万に過ぎますまい。それへ旧袁紹軍の北兵の勢約七、八万は加えておりますが、もともと被征服者の特有として、意気なく、忠勇なく、ただ麾下についているだけのもの。ほとんど怖るるに足りません」

「なお、劉表の配下であった荊州の将士も、多分に加わっているわけだが」

「それとて、まだ日は浅く、曹自身、その兵団や将には、疑心をもって、よく、重要な戦区に用いることはできないにきまっています。こう大観してくると、多く見ても、三十万か四十万、その質に至っては、わが呉の一体一色とは、較べものになりますまい」