Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
三
――曹操の説客ならんとは、心外千万じゃ」
と、わざと面ふくらせて見せると、周瑜は笑って、その肩を撫で、かつなだめて、
「まあ、そう怒りたもうな。へだてなき旧友なればこそ、つい冗談も出るというもの。……何しろ、よく来てくれた。陣中、歓待しもできないが、今夜は大いに久濶をのべて楽しもう」
と、共に臂を組んで、酒宴の席へ誘った。
堂上堂下に集まった諸将はみな錦繍の袖をかさね、卓上には金銀の器、瑠璃の杯、漢銅の花器など、陣中とも思われない豪華な設けであった。
主客、席につくと、喨々、得勝楽という軍楽が奏された。周瑜は起って、幕下の人々へむかい、
「この蒋幹は、自分とは同窓の友で、今日、江北から訪ねてくれたが、決して、曹操の説客ではないから、心おきのないように」
と、客を紹介したはいいが、変な云いまわしをして、いよいよ蒋幹の心を寒からしめた。
のみならず、諸大将の中から、太史慈を呼び出して、自分の剣を渡し、
「こよいは懐かしい旧友と共に、夜を徹して、楽しもうと思うが、もし遠来の客に非礼があってはならぬ。お客が第一の迷惑とされることは、曹操の説客ならずやと、白眼視されることである。