Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
二
わが家とは血縁もあり、旁曹操すら一目も二目もおく者と聞けばこそ、予も頼もしく思うて彼の力を借るのじゃ。汝らこそ二度と要らざる舌をうごかすまい」
かくて遂に、張松のすすめは劉璋の容れるところとなってしまった。使いを命じられた法正は、前日の諜し合わせもあり、張松とはどこまでも主義を同じくしているので、劉璋の書簡を持つと、道を早めて荊州へ赴いた。
「なに、蜀の法正とな?」
玄徳は、使者の名を聞いて、すぐ張松と別れた日のことばを胸に想いうかべた。
直ちに、法正を見、かつ書簡をうけて、その場でひらいた。
族弟劉璋、再拝。一書ヲ
宗兄タル将軍ノ麾下ニ致ス
書面の冒頭にはこう書き出してあった。
二
その夜、玄徳は独りで、一室に考えこんでいた。
統が来ていった。
「孔明はどうしましたか」
「蜀の使者法正を、客館まで送って行ってまだ戻らぬ」
「そうですか。して、君より法正へは、すでにご返辞をお与えになりましたか」
「なお考え中である」
「張松が去るとき、あれほど申しのこして行ったのに、まだお疑いとは」
「疑いはせぬが」
「では、なにをそのように、無用にお心を煩うておられるのですか」
「思うてもみい。