Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(五)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(五) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 325.249 Zeichen · 653 Bildschirme
また諸軍に下知して、「いかに敵が挑んできても、固く陣門を閉ざして、相手に出るな」と、厳戒した。
城兵は以来ふたたび城中に戻って、いよいよ勢いを示し、中でも曹仁の部下牛金は、たびたびここへ襲せて来ては、
「どうした呉の輩。この陣中に人はないのか。中軍は空家か。いかに敗北したからとて、いつまで、ベソをかいているのだ。いさぎよく降伏するなり、然らずんば、旗を捲いて退散しろ」と、さんざんに悪口を吐きちらした。
けれど、呉陣は、まるでお通夜のようにひッそりしていた。牛金はまた日をあらためてやって来た。そして、前にもまさる悪口雑言を浴びせたが、
「静かに。静かに……」と、程普は、ただ周瑜の病気の再発することばかり怖れていた。
牛金の来訪は依然やまない。来ては辱めること七回に及んだ。程普はひとまず兵を収めて、呉の国元へ帰り、周瑜の瘡が完全に癒ってから出直そうという意見を出したが、諸将の衆評はまだそれに一致を見なかった。
かかる間に、城兵は、いよいよ足もとを見すかして、やがては曹仁自身が大軍をひきいて襲せてくるようになった。当然、いくら秘しても周瑜の耳に聞えてくる。