Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans

Aozora Bunko

五

――しかし、未熟者のわたくしでは、かえって甲州流軍学の名家の名を、汚すようなものではないかと、それのみを惧れておりまする」

五

北条新蔵がことばの中に、父安房守といったのを、武蔵はふと、聞き咎めて、

「北条安房守どのと申せば、甲州流の小幡家と並んで、北条流の軍学の宗家ではありませぬか」

「そうです、祖先は遠州に興りました。祖父は小田原の北条氏綱、氏康の二代に仕え、父は、大御所家康公に見出され、ちょうど三代、軍学をもって、続いて来ております」

「その、軍学の家に生れた其許がどうして、小幡家の内弟子などになられていたのか」

「父の安房守にも、門人はあり、将軍家へも、軍学を御進講しておりますが、子には、何も教えませぬ。他家へ行って、師事してこい、世間から苦労を先に習んで来い――と申すような風の父でありますゆえ」

新蔵の物ごしや、そういう人がらのどこかに、そう聞けば、卑しくないところが見える。

彼の父は、北条流のながれを汲む三代目安房守氏勝であろう。そうすると、その母は、小田原の北条氏康の女である。人品のどこかに、下賤でないものが、仄見えるのは、道理であった。

「つい、余談に紛れましたが――」