Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans

Aozora Bunko

四

人のまもりにする太刀を

神の御前に祝いつるかな

いわいつるかな

その歌詞を耳に聞いていた時である、武蔵の眼は、太鼓の座に、太鼓をたたいている舎人の手をじっと見ていたが、

「あっ、あれだ! ……二刀は」

と、突然、辺りをわすれて大きく呻いた。

四

樹の股の上から、

「おや、先生、いたんですか」

伊織は、武蔵の呻いた声に、びっくりして覗き下ろした。

「…………」

武蔵は、彼を、見上げもしなかった。神楽殿の床を見ているのであるが、周りの人々のように舞楽に陶酔している眼ではない。むしろ怖いといえばいえもする眼ざしなのだ。

「……ウウム、二刀、二刀、あれも二刀も同じ理だ、撥は二つ、音はひとつ」

凝然として腕拱みを解かないのである。しかし彼の眉には、年来、胸にわだかまっていたものが解けていた。

それは、二刀の工夫であった。

生れながら、人間には、二つの手がある。けれど剣をとる場合には、人間はそれを一つにしか使っていない。

敵がそうだし、衆が皆、それを習性としているからいいが、もし、二つの手を、完全に二つの剣として働かして来た場合は一つの者はどうなるか。

実例はすでに武蔵の体験の中にある。