Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans
――それに当今の山伏には、氏素姓をかくして身を韜晦している人間も多いし、避けたほうが賢明と、考えたのであろう。
「他者とは立合わぬ」
と、南光坊は、首を振った。
「いや、今あちらで、掟を伺ったところによれば」
と、山伏は、自分の出場が不当でない点を、穏やかにいって、なおも強いたが、南光坊は、
「人は人、拙僧は拙僧。――拙僧が槍は、いたずらに、諸人に勝たんためではおざらぬ。槍の中に法身を鍛錬しているこれは一つの仏行でござる。余人との試合は、好むところでおざらん」
「……ははあ?」
山伏は苦笑した。
何かまだ物いいたげであったが、人中でいうことを好まないふうで、然らばぜひもないことと、溜場の法師に木剣を返し、素直に何処へか立ち去ってしまった。
それを機に、南光坊も退場した。彼の逃げ口上を、溜の法師たちも見物も、卑怯だとささやいたが、南光坊は気にもかけず、二、三の法弟をつれて、凱旋の勇将のように、帰ってしまった。
「どうだ、助九郎」
「御明察の通りでしたな」
「その筈だ」
と、兵庫はいった。
「あの山伏は、おそらく九度山の一類だろう。兜巾や白衣を鎧甲に着かえれば、何の某と、相当な名のある古強者にちがいない」