Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 350 912 caractères · 702 écrans

Aozora Bunko

「それから、伊おが差しているその薪ざッぽうを、こっちへ奪り上げておきなさい」

と、いいつけた。

店の若い衆たちは、伊織の腰からまず刀を取上げた。それから後ろ手に縛って、店先に幾山も積んである荷梱の一つへ、飼猿みたいに縛しつけ、

「少し人様に笑われろ」

と笑いながら、立ち去った。

恥は、伊織がもっとも尊ぶところだし、武蔵からも、権之助からも恥を知れとは、常々聞かされていたことである。

――恥曝しだ。

と自分を思うと、伊織は、少年の烈しい血を狂的にたかぶらせて、

「解いてくれっ」

と、さけび、

「もう為ない」

と、謝り、それでも許されないと、今度は悪たいに代って、

「ばか番頭。くそ番頭。こんな家なんかにいてやらないから、縄を解けっ。刀を返せ」

と、喚いた。

佐兵衛はまた、降りて来て、

「やかましい」

と、伊織の口へ、布をまるめて押しこんだ。伊織が、その指へ噛みついたので、佐兵衛はまた、若い者を呼びたてて、

「口を縛ってしまえ」

と、いった。

もう何も呼べなかった。

往来の者が皆、見て通る。

わけてこの川尻と、唐人町の河岸すじは、便船に乗る旅客だの、商人の荷駄だの、物売り女だのと、往来が繁しかった。