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にっき

日記

宮本 百合子

08 一九二二年(大正十一年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页

青空文庫

六月一日

六月二日

六月三日

自分の生れ、育った家、父母の性格等。思うことが多い。

六月一日(木曜)晴

もう一年の半分まで来た。早い。自分の内心では随分変化をし、半年の時間は有効にすごされた。が、あまりプロダクトはない。

新潮社へ、まとめる丈の原稿を送ってしまってさっぱりする。

次のものにかかる仕度。

六月二日(金曜)晴

国男さんと一緒に、今度は自分の力で、外国を旅行したいと云う希望、計画が、活々と頭に浮び、考えを領し、殆どリミテッドと云う有様。音楽でもきかなければ忘られまぎらされそうもない。

とにかく五年の辛棒。それまでに自分は一まとめの大きな小説を書き、一年か二年留守をするのだ。

世界の中心から遠く、せまい、威力のない生活をすることは恐ろしく思う。

六月三日(土曜)晴

今日林町では父母の二十五年記念――銀婚式がある。自分は午後早くから出かけまつ、Aはあとから。Aが、すばらしくよい花を持って来て呉れ、うれしかった。お貞さんが、料理屋ではいやだと云うので、家ですることにしたと云う。さわぎさわぎ。大勢人は居、ものはあっても、うまくそろって居ないから大騒ぎである。

顔ぶれは、いつもの通り親類のつまらない連中ばかり。