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にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
二月二十三日
二月二十四日
二月二十五日
二十一日、昼頃から宮原氏来訪、いろいろ話をする。
二月二十三日(木曜)
「黄昏」一を書く。気味わるい程暖か。
夜が心持よい時候になって来た。頭の工合大いによろしいのでうれしい。『明星』に、「雪解」を送る。
二月二十四日(金曜)曇
夜の中に少雨があったと見えて、庭が美しく潤うて居る。梅花一輪、沈丁の花が、今にも咲きそうに蕾をふくらませる。胸をそそるながめだ。マコーレーの「ローマ法王史」よみ始む。
「黄昏」。
昨日、普通選挙請願書に民衆の署名をさせると云うので、議会では河野広中が演説をし、日比谷では、幾千と云う警官と、十幾万と云う民衆が例により検束のしっくらをやった。傍聴席から議席に蛇をなげつけた男があるとか、代議士を検束したとか、さてもさてもと云う感。
二月二十五日(土曜)晴 七十三度
非常な暖さだ。まるで初夏が来たようで、羽織をぬぎ帯をしめる。
「黄昏」。
午後、村松正俊氏がギリシア語の用で来訪、玄関に入ると鼻を突くヘアトニックの香と春帽の鼠色と靴の様子で、大体の風采の想像がつく。
夜、久しぶりで何処へか出て見ようと云うので、西大久保の佐伯さんを訪ねた。が留守。