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にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
十月二十八日
十月二十九日
何でも自分が決心をしなければ駄目なり。鎌倉へ行く丈の面倒と費用をかければよいと、今日、種々なものを見て廻ったのだ。
がもののないことはおびただしいものだ。便利――変化等を要求して生活することが、まだ皆の要求となって居ないので便利なことは贅沢、変化はエキスペンシブ・ライフと一致することになって居る。ベッドステッド一つ、簡易で便利なもののないのに驚いた。外国のものと云うばかりでなく、あれを使ってねるまとまりの要求がないのだ。
十月二十八日(土曜)晴
午後三越に行き、スタンド、カーテンの布を買い、帝展に行く。あまりの人でゆっくり見る気せず。
岡田氏母堂並夫妻に会い、夫人の衰えきたなくなったのにおどろいた。
『新家庭』の記者が十二月号に小品を呉れと云う、ことわる。
十月二十九日(日曜)晴
朝、Aがかえるとすぐ二人で家かたづけ。卓子を二つに分け一つを六畳に持って来る時、自分は嬉しいような悲しいような妙な心持に打れた。
すっかりまとめると、なかなか心持よし。とくに六畳は北からの光線が入るので、何とも云えずさっぱりと、しかも落付いて居る。
自分は、どうしても一人で自分の部屋を持たなければ安ぜられない。