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にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
六月六日
六月七日
夕方までいろいろききかえる。
六月六日(火曜)晴
内閣総辞職
原首相が殺されてから、高橋是清が総理大臣となり、始めは人気があったが、追々不信任案が生じ、二ヵ月ほど前、元田、中橋をぬいて改造案を起したが通らず、ずるずるで、ともだおれ、今日となったのだ。
目下、自分の心では、さほど、次の内閣に期待する心持もない。やはり、same old day をくり返すのではないか。若しそうでないとなったら、目がさめるだろう。
高橋内閣の間に、とにかく、治警第五条が撤廃され、女性の政治運動がゆるされた一条は眠り、さほどの意見も持たないにしろ。
午後、急に思いつき、まつを林町にやり、室内装飾の本と関さんの楽譜をかりて来て貰う。
楽譜はどうも私の思って居たようなものではないらしい。
六月七日(水曜)晴
此から仕事をしようと思って居る処へ、古田中氏夫妻来訪。思いがけない珍客なので、歓迎し、昼飯を一緒にし、二時過まで話す。古田中氏が、遊んで困ったと云うのは、どうなったのだろう。話しのうちに、理知の判断で、大きい幸福のために自分の心は押えたと云うことが、あらわれて居るようにも見える。