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にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
八月五日
八月六日
木が、適当の土、気温の場所でなければ育たないように、人間がその本性で育つべき処をちゃんと得、守って行くのが正しい生活ではないか。
八月五日(土曜)
夕方ポスターを父上に十枚書いていただく。俊さんも来、手伝って呉れる。
午後から、あついのに絵ハガキを整理しに出かけた使、出来ないと云う。商売人の無責任な違約を何とも思わない根性には愛素もつきる。すっかり支配され、ために一日、落付かない、いやな徒費にしなければならないのだ。
八月六日(日曜)晴 九十五
非常な暑気。車にのって居ても汗がだくだくと流れ、午後二時頃は、人通りが絶えて居る程であった。朝、大同に行き葉書を送る。
職業婦人の、悲惨な一面を、鈴木氏の話から、はっきり知るように感じた。男のつまらない野心を痛感すること。すれて、信頼出来なくなること。つまらないはんぱ仕事をあずけられ、一般にしっかりした目覚のないこと等。まして、例の病気の時、辛いのを堪えて働かなければならない苦痛は、当然どうにかなされるべきものではないか。
父、午後一時の急行で安積に行かれる。さぞさぞ汽車の中はあついことだろう。
ロマン・ローランのベートウベンの伝を一寸よむ。