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にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
一月二十二日
一月二十三日
マイ・チャイルドフッド
今朝は零下七度二分と云う。
一月二十二日(日曜)晴
昨夜おそくなってから、東京社の原稿を思い出し、今朝出かける前に書く。十二時半頃出、倉知により、四時頃まで。うまくなし。午後を棒にふったような心持がする。
夜、朝日やその他、返事を書くような処へ皆すませる。
一月二十三日(月曜)晴
今年は近年にない寒さだと云う。信越線などは、雪にうずもれて、人夫が汽車を掘り出すと云うさわぎだ。
朝、「午市」をなおしてしまう。
「渋谷家」を書きなおすかと思うと、うんざりだが、仕方がない。自分のためだ。
今夜から、かかろう。
午後から、山本さんの処へ行く。頭の工合だる。
新聞で、氷点下四度と云う隅田川を、十四の少女が泳いだと云うのをよむ。恐ろしい。東洋人の心理か?
山本さんが、帰りに神明町まで一緒に来、いろいろ自分の煩悶を話した。良人が嘗て遊んだ人、いつでも、彼が、その女達の方を重宝がって居るような心持がする。苦しんだのを、彼女等はこの美しさで、自分はくすぼった処でうまみを見つけて行こうとさとったと云うことを話す。自分は、煩悶と云っても、そのようなことを、只の一度も経験しなかったので、同情もし、そう解決したことに尊敬も感じた。