轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
にっき
日記
宮本 百合子
08 一九二二年(大正十一年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 102,285 字 · 204 页
一月八日
何と云っても、すまないと云う気が男にはある。女にはまさかと云う気がある。家庭をこわす気はないのだ。つまりよくあやつって内も外もよくしたいと云う気があるのだ。と。女が逆に道楽をした場合、亭主に其那ことはありませんと云えば、なかれかしと思って居るのだから信じる。若し二人ともそうだったらどうだろう。自分は臭いものにはふた主義の、日本の、或時代の夫婦を実によく現して居ると思う。これを自分の時代と比べて見ると深く考えさせられる。
一月八日(日曜)晴
「我に叛く」をなおす。実に心づいたこと。夏書いたので、種々な形容詞が夏向きに出来て居る。こんなでは困る。
『覚醒』のために、先日書いたのを送る。
午後から、銀座へ歩きに行き、京橋で星により、尾張町の角から、日比谷へ出てかえった。途中、すきや橋の手前の七宝屋によってリリアンのサビエットリングを買う。いかにも外国人向の店で、小指に指環をはめ、変にフカフカ口をきく男が、ガラスのショーケースの上に、まるで空気をクッションにするように音を立てずに見せたものを置く。巴里院が、ひどくきたないようになって居るのに驚く。Aが、私の誕生日に父母を呼ぼうと云う。