轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

吉川英治『宮本武蔵(五)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:宮本武蔵、宮本武蔵。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 508,883 字 · 1017 页

青空文庫

六

六

「あらっ、変だっ。……お通さんも?」

咄嗟、城太郎は、真っ白な泡つぶの流れてゆく水を見て、悲しげにうろうろした。

彼の解釈では――武蔵がなんのゆえか、滝つぼに入って、死ぬまでは上がって来そうもない体なので、お通さんも、同じ流れの末に、身を投げたのではないかと疑ったのである。

――だがその悲しみの逸まったことは彼も直ぐ気づいた。なぜならば、滝つぼの中の武蔵は、依然と五丈余の瀑布の下に打ちたたかれていたが、その肩から満身へ漲って来た力――粗鉱のような若い生命の力は――決して、鞠の坪に佇んだ志賀寺の上人のように、死を願って立っている姿ではない。かえって、大自然の苔の下から、心の垢を洗って、もっと堅実に生き直ろう、刎ね起きようとしている姿であることが、城太郎にも、なんとなく解って来たのだった。

その証拠には、いつもの武蔵の声が、やがて滝つぼの中から聞えてきた。もとより何を叫んでいるのかは分らなかった。経文のようでもあるし、自分を罵り怒っているようにも見えた。

峰の端から映して来る夕陽が、滝つぼの一端にこぼれると、武蔵のもり上がっている肩の肉から、無数の小さい虹が、八方へ昇った。